
Fukuju Marine
Products Co.,Ltd.
〒988-0013宮城県気仙沼市魚町3-2-10
代表取締役 臼井弘(副理事長)
TEL:+81-(0)226-22-0743
FAX:+81-(0)226-24-3956
e-mail:fukuju48@bronze.ocn.ne.jp
HP :http://www.fukujusuisan.co.jp
Letting the world know about Fukuju’s sharks fin items from Kesennuma
Fukuju Marine Products produces processed shark products with sharks fin items as their main products. The sharks are from Kesennuma, Japan’s biggest shark landing site. “Kohshow Simmered Sharks Fin”is very filling and tasty and loved by many people. The company is also developing ways to effectively use every part of the shark and creating high-value-added shark products.
Taste and materials
The shark is a treasure trove of food ingredients. Sharks fin is used as an ingredient in Chinese, Japanese and Western dishes. Shark cartilage (chondroitin sulfate) is used to make drugs and cosmetics. Sharkskin is made into leather items or food items to enhance beauty, and shark meat(high protein, low fat,low calorie) is processed into fillet or paste for hampen(minced and steamed fish). The company uses every part of the shark to offer a variety of products to people.
Equipment
Under thorough hygiene and quality management,each worker produces safe and high quality products by hand.
仕事人
ふかひれづくりは、
気仙沼の誇り。
福寿水産株式会社 専務取締役 臼井祐介
修業から戻り、入社。
父は、「父」から「社長」になった。
「いろいろな人が出入りして交流が盛んな街。大好きな街です」。福寿水産株式会社専務取締役の臼井祐介さんは、気仙沼のことをそう表現する。遠方から入港する船人たちや、父のまわりに集まる人たちとのいい出会いを、子供の頃から肌で感じて育ってきた。
輪のまん中にはいつも、義理人情に厚く、筋が通らないことには首を縦に振らない父がいた。「いつかは父のように…」。そんな憧れがいつしか芽生えた10代だった。
仙台の高校を卒業すると、埼玉の大学へ。そして大学卒業後は、東京の食材問屋やふかひれ問屋で働いた。「修業です。いい勉強、いい経験になりました」と振り返る臼井さん。
東京時代は、3連休でも取れれば海外へ足を運んだ。「気仙沼へ戻れば、大事な市場があって、まとまった休みを取るのは難しいので」。タイ、カンボジア、インドネシア、香港、マカオなどへ積極的に出かけて、食の見聞を広げた。
そして迎えた28歳。気仙沼へ戻り、福寿水産に「入社」する。臼井さんはその時から、父のことを父と呼ばなくなった。それからは、どんな時でも「社長」と呼ぶ。

「気仙沼の福寿」として。
おいしさで、お返ししたい。
福寿水産は、昭和23年創業。昭和50年から、本格的にふかひれ加工を行い始めた。
現在売られている人気商品「鮫匠ふかひれ煮」は、じつは震災後に生まれた商品。「震災のあと、復興支援のために駆けつけてくださる多くの方々に、お礼として出せるものをつくりたかったんです」と臼井さん。
気仙沼ができる、福寿水産ができる、感謝の気持ち。だからこそ、価格ありきではなく品質重視。食べごたえ、満足感のあるものを。
食べてみると、その言葉に偽りはなかった。ぷりぷりっとした食感、濃厚な味わい、ボリューム…かつて食した高級中華料理店のそれに勝るとも劣らない。
このほかにも、鮫肉を使った「ふか肉ハンバーグ」や鮫の軟骨粉など、さまざまな商品をつくっている。
ふかひれは、
難しいから、おもしろい。
鮫の水揚げ日本一の気仙沼。港にある魚市場へ臼井さんは毎朝6時に出向き、入札に参加し、仕入れを行う。そのあと午前中は工場で作業、午後はオフィスで事務仕事をする毎日。
見学させてもらった工場では、天日干ししたふかひれが種類や部位やサイズごとに選別され、それらを幾工程もの繊細な手作業が待ち受ける。お湯づけしてやわらかくし皮を剥ぎ取る作業。余分な肉を取り除く作業。さらに残った軟骨を取り除く作業。熟練のスタッフの手さばきは見事だった。
ここでていねいに処理されたものを乾燥させて「業務用」に。さらにボイルから味つけの工程へ進んで「鮫匠ふかひれ煮」となる。
ふかひれは、1枚1枚大きさや形がちがい、扱いに手間がかかる食材。「単純に大量生産できないところが、難しいところです」と臼井さん。しかし、だからこそ「つくる楽しさがあるし、日々新しい発見もあって、おもしろいです」とも。
とても温和な臼井さんは、じつは学生時代に陸上をやっていたスポーツマン。高校時代は400m走で東北大会出場経験を持ち、100mを11秒台で走るという駿足の持ち主。いつか、その馬力と、若さと、内に秘めた情熱で、前を走る父を追い抜くことだろう。