
Akafusa Foods
Co.,Ltd.
〒988-0004宮城県気仙沼市浜町1-15-7
代表取締役 赤坂知政
TEL:+81-(0)226-23-6868
FAX:+81-(0)226-24-5900
http://www.akafusa-foods.co.jp
e-mail:info@akafusa-foods.co.jp
Retaining the original taste of the material
Akafusa’s fish flake products have long been loved by the people of Kesennuma who say,“When we hear the term ‘fish flakes,’we think first of Akafusa.”To produce tasty products, the company carefully carries out the entire production process from preparing the raw fish to manually breaking it into flakes and filling them into jars. The company is very conscientious about using only natural materials to bring out the true flavor of the fish.
Taste and materials
Meticulous selection of natural materials to bring out the original flavor of the material.
Equipment
A ton and a half of salmon is made into fillets each day by machine,using one of several operating in kesennuma.
仕事人
目指してきた味、
素材本来。
株式会社あかふさ食品 専務取締役 赤坂知政
おいしいものをつくりたい。
ただ、それだけ。
気仙沼市内の住宅街にひっそりと佇む2つの小さな建物。それが、株式会社あかふさ食品の本社と工場。ここでつくられているのは、鮭、ぶり、ほっけなどの”ほぐしみ“で、「気仙沼でフレークといえば、あかふさ」として知られる人気商品である。
現場の最高責任者である赤坂知政さんは、毎朝6時に出社すると、まず工場のボイラー室へと向かう。そして、真っ先に機械類のスイッチを入れる。「これがウチの心臓だから」。すべての機械が静かに動き始めると、ひと息ついて、社員が出社する8時まで、一人での作業。「前の日にパートさんが下準備を済ませてくれているんですよ」。なるほど、効率よく設定されている作業工程。こうして、あかふさ食品の1日が始まる。
衛生的な工場内は、工程ごとにいくつかの部屋に仕切られていた。鮭のフレークの生産ラインでは、手作業でていねいに下処理を施した1本丸ごとの鮭が、気仙沼に数台しかないという機械によって、わずか数秒で、2枚の身と中骨の3枚に切り開かれ、仕分けられていく。
「1日で1トン半の鮭の処理ができるのも、この機械あってのことです」と語る赤坂さん。鮭の身は、皮をむき、秘伝のたれに1日漬け込んで、焼き上げ、ほぐして商品となる。
秘伝のたれについては、そこは企業秘密だが、「天然素材だけを使って、素材本来のおいしさを活かすこと」に、徹底的にこだわる。「ただただ、おいしいものをつくりたいだけ」という謙虚なひと言に、赤坂さんのまっすぐな気持ちが込められている。

家族がいて、気仙沼があって、
がんばれる自分。
穏やかに、にこやかに接してくれる赤坂さんには、どこか人をホッとさせる優しさが漂う。休憩時間にパートさんと気さくに話すその姿は、良きお兄さんのようでもある。「仕事が、好きですね。趣味?…ん〜、仕事かな」と笑う仕事熱心な赤坂さん。一方で、新年会や忘年会、お花見など、社内イベントでの飲みニケーションも仕事と同じくらい大切にし、仲間の労をねぎらうことも忘れない。「味をつくるのは自分の役目だけど、一緒に頑張ってくれる人がいるから、商品として世に出せるんですよ」、と。
仕事のあとの楽しみは、お酒。好きなのは、焼酎のロック。ただし外で飲むのではなく、仕事を終えるとまっすぐに家路につく。赤坂さんにとっては、奥さんと1歳の息子の顔を見ながらグラスを傾けるひとときが、なによりの贅沢。「家族の顔を見てたら、疲れなんていっぺんにふっ飛ぶし、明日また頑張ろうっていう気持ちになれるから」。奥さんは、時に、商品について的確なアドバイスをくれる心強いパートナーでもある。主婦目線、主婦感覚での貴重な意見を、赤坂さんは大いに参考にし、商品づくりに活かしているという。
北海道、本州、四国、九州と、日本中に販路が拡大すると、思いがけないうれしい声が届くこともある。「震災のあと、横浜の主婦の方から手紙をいただきました。おいしかったですというお言葉と、ウチが気仙沼の会社と知って、どうぞ頑張ってくださいという励ましと。うれしかった」。赤坂さんは、直筆の手紙を返した。「あれから、自分の中で、気仙沼に対する愛着と誇りがますます強くなりました。頑張らんとね」。赤坂さんのそんな思いは、これからも、全国に届けられる。「あかふさ」というラベルを身にまとった、小さな瓶のかたちで。