三陸の素材へのこだわり、それが「ミヤカン」ブランド。

他にはないおいしさが、次々とベストセラーに。
これからも三陸の素材を活かし、お客様の声を聞きながら、つねに新しい商品づくりに取り組みます。

味・素材

地元の素材、食材にこだわって、ミヤカンにしかない新しいおいしさをつくり続けています。

味・素材

設備など

震災から4年を経て、いち早く新工場が稼働。今まで以上に積極的に新しい商品づくりにチャレンジしていきます。

設備など

仕事人

新しいミヤカンが、
動き出す。

株式会社ミヤカン 代表取締役社長 寺田正志

後ろ髪を引かれる思いで
離れた気仙沼へ、再び

整地整備が進み、これからどんどん工場群が建設されて元気を取り戻していく気仙沼で、いち早く工場建設を進め、この春から新工場稼働の株式会社ミヤカン。再開間近の仮事務所を訪れてお会いした代表取締役社長の寺田正志さんは、温和な紳士だった。
愛知県豊橋市に生まれ、名城大学法学部を卒業後、現在の親会社にあたる清水食品に入社し、長い東京支店勤務を経たのちに、気仙沼のミヤカンへ。気仙沼で会社の発展のために心血を注いできた。
ところが、甚大な打撃を受けた2011年の震災の年の秋、会社再建のため親会社の命を受け、静岡での勤務へ戻ることになる。「後ろ髪を引かれる思いでした…」。このときばかりは温和な寺田さんの表情から一瞬笑みが消え、こちらにも当時の心の痛みが伝わってきた。
しかし、寺田さんは帰ってくる。会社に自ら志願して、2014年5月、再び気仙沼へ。ミヤカン再建のために、家族を残しての単身赴任だった。

どんどん人の意見を聞く。
意見の中にヒントがある

ミヤカンの親会社である清水食品は、日本で初めてまぐろの缶詰をつくった会社。ミヤカンは、その経験、技術、ノウハウを活かして、たくさんの缶詰商品をつくり続けている。
イチオシ商品は、「ピリ辛ツナ」。マグロのおいしさが絶妙な辛さとマッチした、ちょっぴり大人の味。東北6県を中心に、生協などで売られている大ヒット商品。試食をさせてもらったが、思わず「あ、ビール!」と叫びたくなるおいしさだった。「そのままでももちろん、チャーハンやパスタと混ぜ合わせてもイケますよ」と寺田さん。ご自身は、トーストにのせて食べるのがお気に入りで、単身赴任の朝のお手軽朝食として大活躍しているという。
出社後は、多忙を極める。会社内での社長業務をこなしながら、つねに新商品や販売戦略、商品戦略のことを考え続ける。「コスト競争力のある〝安くていいもの〞を、これからもつくっていきたいですね」。
寺田さんは、対話をとても大切にしながら、どんどん人の意見を聞き、取り入れていくリーダー。会社内外の関係者を募って、工場で試作をしながらの勉強会を行ったり、自社商品の催事イベントに積極的に足を運ぶ。そういう場で、お客様の声に直に触れ、思いがけないヒントを得ることもあるという。
以前、ある催事会場でのこと。「味噌味のさんまの缶詰があるといいのにね」とつぶやくお客様がいた。当時はまだ味噌味の商品はなく、寺田さん自身も(さんまの味噌味が売れるかな…)と半信半疑だったが、なにはともあれまずはチャレンジ。ところが「それが売れたんですよ」と笑う。人の意見を聞くことの大切さをあらためて実感することとなった。
奥さんが待つ神奈川県伊勢原市の自宅にはたまにしか帰ることができないが、帰ったときは、自宅近くに住む娘さん夫婦やお孫さんと会って、のんびりと心をほぐす。
自他ともに行動派と認める寺田さんの趣味は、遠出のドライブ。昔は四国へ行ったり、長野や新潟へキャンプに出かけたりした。今は、なかなか出かける時間がないが、いつか奥様と一緒に車で日本一周するのが夢だという。
その前に、やるべきことがまだまだある。「今も、復興支援として手を差しのべてくださる方が多くいます。とてもありがたいことです。でも、私たちはもう、復興支援に期待をしてはいけない。自分たち自身で踏んばっていかないと」。
寺田さんの強い意志とともに、新工場が動き出す。